地元・北海道の大学在学中は

学生団体の活動に精力的に取り組み、

東京のベンチャー企業に就職した彼女。

 

1年半後に受けた「うつ」の診断、

そこからはじまった自分探しや、

現在の活動、今後の目標など、

色々と話を聞きました。

 

前編はコチラ

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同じように「生きにくい」っていう気持ちを抱えている人が、実はたくさんいるってことに気づかされた。

Q:本業以外でも、色々な活動をしているよね?

A:そう。週5日は9時から6時頃まで仕事して、それ以外の時間は全て自分の活動に充ててるよ。今の私は【関わる人が「自分らしく」、少しでも前を向いて歩いていけるように。】っていうテーマで生きていて、子どもたちだけでなく、大人もみんなが集まれる居場所を作りたいと思って活動してるの。

 

Q:具体的には、どんな活動をしてるの?

A:1つは、多様な人が森に集まるコミュニティ。森を所有している仲間と一緒にやってるんだけど、年齢制限や参加資格とかは特になくて、子どもも大人も生まれた国が違う人もOK。思想や肩書きが違う多様な人たちが集まるんだ。夜勤明けの看護師さんがハンモックで寝てたり、カナダ人がひたすら薪を割ってたり、子どもが自由にはしゃぎ回ってたり…。広い森だからこそ、みんながあちこちで好きなことができるのが魅力。その他にも、たき火を囲んで話す会とか、1つのテーマで意見を交わしあう会とか、気づけばもう60回も色々なイベントをやってきたなぁ。

 

Q:イベントをやってみて、どう?

A:純粋に楽しいし、感謝されることも最近は増えてきたかな。私自身、昔は「困った」とか「しんどい」とかがなかなか言えなくて、苦しい思いをしてきた過去がある。この活動を通じて、同じように「生きにくい」っていう気持ちを抱えている人が、実はたくさんいるってことに気づかされた。それに、生きにくい自分すらも受け止めてもらえる場が、豊かに生きていく上でとても重要だということを学んだね。

余白を残すこと、効率を求めないこと、自由であること。そういう場を作るのが好き。

Q:準備の過程や、当日の運営で、特にここが楽しいというのはある?

A:どんな企画にしようか考える作業も好きだし、当日集まる人の会話をどう引き出そうか?と考えながら場を作るのも好き。一番うれしいのは、イベントに参加してくれた人の心がほどけて、胸の中に閉じ込めていた想いが表に出てきた時に、輝くような表情が見えること。続けてきて良かった!って思う瞬間だね。

 

Q:でも、あまりに多様な人がコミュニティに集まると、収拾つかなくなったりしない?

A:収拾つかなくてもいいや、って思ってる(笑)最初の頃は多少流れを決めていたんだけど、だんだんと【決めちゃうことの面白くなさ、つまらなさ】を感じるようになったんだよね。社会には「これをしなさい」っていうルールが溢れていて、大人も子どもも、普段からそれに縛られることが多いと感じるの。決めちゃったら、みんながそう流れるしかない。私はそれとは別の、もっと自由な場を作りたい。

 

Q:参加条件はないってこと?

A:参加者もスタッフも、この価値観に共感してさえいれば、誰でも歓迎。その日たまたまこのメンバーが集まったからこそ生まれる雰囲気を大事にしたいし、アクシデントも楽しみたい。余白を残すこと、効率を求めないこと、自由であること。そういう場を作るのが好き。

将来的には自分で森を所有して、「みんなで育む森づくり」に取り組んでいきたい

Q:これからやってみたいことはある?

A:将来的には自分で森を所有して、「みんなで育む森づくり」に取り組んでいきたい。自然学校みたいな感じで、環境問題やSDGs(持続可能な開発に向けた目標)について学べるような生涯学習の場にしたい。それと同時に、ほっと一息つけたり、多様な価値観を持つ人々とつながりあえる、そんな場所。そこで、疑問を持つ大切さとか、価値観の多様性、自然との向き合い方について、みんなで学び合えるといいな。今は海外や国内で、そういう勉強ができるところを探してるんだ。

 

Q:場所を所有するとなると、そこに縛られてしまう不安はない?

A:そこは私も色々考えたけど、森に住むわけではないし、特に縛られることもないかな。とにかく私は森が好きなんだよね(笑)森に入った時の、心がほどけていく感覚が好き。森は1つの場ではあるけど、企画の切り口や、集まる人たち、季節によって森の中は変化していく。そういう場の管理者として、外からアイデアを持ってきて実践したり、その中で起こることをずっと眺めていきたい。

 

Q:周りに誤解されてるかも…と感じることはある?

A:いっぱい活動しているから、さぞかしポジティブで明るい人なんだろうなと思われていることが多いね。実際、前向きではあるけどネガティブになることも多いし、打ちひしがれていることだって1年のうちに結構ある。だけど、自分の暗いところを知っているからこそ、その点を理解したうえで前を向けるというか。うん、そんな感じかな。

続けることで、だんだん「何を大切にして生きたいか」が見えてくる

Q:今、心を病んでいる人に言葉をかけるとしたら?

A:まずは、「しんどいな」と思っている自分自身を受け止めてあげてほしい。「そっか、私今しんどいんだな」「苦しいけど、よく頑張ってるな」って認めてあげてほしい。そこからすべては始まるような気がしているんだ。

 

少しゆとりを持てるようになってきたら、今度は自分の気持ちと向き合ってほしい。今のことでも、過去のことでもいいから、「嬉しいこと」「悲しいこと」「苦しいこと」「腹が立つこと」を、素直に吐き出す時間を持ってほしい。自分の心が、どんな時に、どう動くのかに改めて気づく時間だから、どれだけ胸が痛くても、美化せずに書き出すこと。書くというのは、その気持ちがあったことを認めることだから、すごく難しいし辛い。でも、そこから始めるのが大切だし、続けることでだんだん「何を大切にして生きたいか」が見えてくると思う。

 

Q:何を大切にして生きたいか、ってどうやったら分かるの?

A:私の場合は、とにかく直感に従って、色々な活動をしてみる。その時はうまく言葉にできなくても、あとから振り返ってみると、「なぜ動いたか」という部分に一貫性が見えてくる。それを言語化すると、自分にとって大切なことが見えてくるんじゃないかな。